スタッフからのコメント Staff Comments
派遣労働者が派遣先で生き生きとその能力を発揮してもらうためには、労働者派遣契約、苦情処理、労働条件の確保、労働者派遣の受入期間の適切な運用、派遣先責任者、派遣先管理台帳などの労働者派遣法に規定された「派遣先の講ずべき措置」を適正に行うことが第一です。
しかし、それだけでは不充分です。派遣労働者に限らず働く人全般が意欲をもって働き、その能力を十分に発揮できるような条件を充たすように、従業員の労務管理の一般原則に留意する必要があります。
それは、派遣労働者が次のような状況にあるように配慮することです。
①能力・適正に応じた職務に配置され、適切に教育訓練の機会が与えられ、
②上司や同僚との良い人間関係とその職場への高い帰属意識をもち、意欲をもって働くことができるような条件を整えることです。
また、日常的には、
③適切に仕事を与え、
④必要な指示を与え、
⑤コミュニケーションを深め、
⑥仕事の結果を適正に評価し、
⑦よければ誉め、
⑧更に自主性をできるだけ尊重することです。
派遣労働者の多くは、特別な専門的業務に派遣労働者として働くことを選択している人や派遣労働という就業形態を選択している人たちです。
その専門性と意欲を高めるような作業管理を行うためには、具体的には次のような点に留意する必要があります。
1 仕事の指示は適切か、仕事の目的、内容、期限などをはっきり示したか。
2 本人の得意な分野、経験分野の仕事をさせているか。
3 仕事を与えた後のフォローや評価を適切に行っているか。そのための担当者を決めているか。
4 社内の勤務規定やルール、慣行などを十分を説明しているか。
5 一般従業員とのコミュニケーションについて、十分に配慮しているか。
6 本人の意思を尊重した上で、職場懇談会やレクリエーションなどへの参加について配慮しているか。
7 苦情や不満を遠慮なく申出ることのできる開かれた体制がとられているか。申出にすばやく対応できているか。このことに関して派遣元との連絡、連携を十分にとっているか。