新緑のまばゆい季節になってきましたね。五感を通して季節を感じていると、飛騨に住んでいて本当に良かったと思います。学生時代、横浜に住んでいたのですが、周りに緑が少なくて、季節を肌で感じるよりも、こよみで季節を知る感じがして飛騨の山々が懐かしく思えたものです。
今回はイソップ童話の「北風と太陽」のお話をしたいと思います。誰でも一度は読んだことがあると思いますが、こんなお話です。「ある日、北風と太陽がどちらの力が強いか言い争いをしていました。自分の方が強いと、どちらも譲りません。そこへ一人の旅人が通りかかりました。どちらが強いか、あの旅人のコートを脱がせて力比べをしようと話し合いました。まずは北風です。ものすごい強い風で旅人のコートを吹き飛ばそうとしました。しかし旅人は前にも増してしっかりとコートを着込んでしまいました。次は太陽の番です。カンカンと真夏のような太陽が旅人を照り付けると汗をふき出しながらあっさりコートを脱ぎ捨ててしまいました。北風は太陽にはかなわないと、言い争いは終わりました。」 小学生でも知っているこの話ですが、実際に私たちの生活にあてはめてみるとどうでしょうか。自分が「太陽」もしくは「北風」だとすると、子供や夫、妻や家族、友人、後輩、部下、上司が「旅人」です。相手のコートを脱がすシチュエーションとしては「子供が宿題をやらない」「夫が家事を手伝ってくれない」「部下や上司と意見の衝突」「友人(彼氏)のここを直してほしい」等々あると思うのですが、そんな時あなたが取るスタンスは「太陽」ですか?「北風」ですか?言葉を置き換えると「太陽」は「感情」、「北風」は「理論」です。 例えると、最近、仕事が忙しくてなかなか会えない彼氏に向かって彼女が「どうして会える時間を作れないの?私と仕事、どっちが大事なの?」と詰め寄っています。彼女のスタンスは「北風」です。「仕事の合間に私と会う時間くらい作れるでしょ」と理屈をこねているのです。彼氏は、仕事のストレスも手伝ってよけいにうんざりする(コートを着込む)のではないでしょうか?もし彼女が「最近忙しいみたいね、あんまり頑張りすぎて体壊すといけないから、明日は仕事早く切り上げて美味しいものでも食べに行かない?素敵なお店見つけたんだ。頑張ったご褒美に私がご馳走してあげるから」と優しい言葉をかけたら「たまには生き抜きも必要だな」とコートを脱ぐのではないでしょうか? 家庭内でも、宿題をしない子供に向かって「宿題はやったの?早くやりなさいって言ってるでしょ!」と叱り飛ばすのは「北風スタンス」、「宿題は終わった?(まだ)何時までにやるの?(9時)そう、わかった。昨日の漢字の書き取り、綺麗にかけてたね、お母さんビックリしちゃった」と褒めて動かすのが「太陽スタンス」です。 仕事上での交渉も理論で相手を負かすよりも、相手の立場を良く考えて、尊重してあげた方がスムーズに事が運ぶ場合が多くあります。一時は交渉で勝っても、長い目で見ると損な場合が多いのです。 頭では「太陽スタンス」でいるほうが良いとわかっていても、いざ自分が当事者になると感情が先立ってついつい強い口調になってなってしまいますよね。でもこれは意識して繰り返すことによって身についてくるものです。相手と相対した視線ではなく、同じ側に立って同じ目線で物を見たときに道が開けるのではないでしょうか。 連合艦隊司令長官だった山本五十六氏が言った「やってみせ,言ってきかせて,させてみせ,ほめてやらねば,人は動かじ。」という言葉は非常に有名です。自分が出来ないことを子供や部下にやらせようとしてもやるはずがありません。まずは自分が率先してやってみせて、言って聞かせてやらせてみて、うまくできるまで傍についていて、うまくいったらおおいに褒めてあげることが人を動かす極意のようです。 今日から「太陽スタンス」を実践してみませんか?
|